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神谷 富裕; 須田 保*; 田中 隆一
JAERI TIARA Annual Report 1994, p.226 - 228, 1995/00
シングルイオンヒットシステムは、シングルイオン検出器と高速ビームスイッチとによって構成される。2組の中心穴空き型のMCPを用いた検出器では極薄い炭素膜とターゲットからの二次電子を同時に検出する。これまでにターゲットからの二次電子検出により15MeV Niイオンの検出効率は100%であることが確認された。また検出信号が発生してからマイクロスリット直後に設置した静電偏向板に印加される高電圧が立上るまでのスイッチング時間は、150nsであった。これによりそのビームスイッチに入射するビーム電流量と多重ヒットの確率との関係が求められ、計算によりフェムトアンペアー以下の領域でのイオンの入射タイミングおよび数量の正確な制御方法として本システムが有用であることが確かめられた。
中村 博雄; 荻原 徳男; 稲川 幸之助*; 高橋 善和*; 伊藤 昭夫*
JAERI-M 85-022, 52 Pages, 1985/03
本報告は、JT-60モリブデン第1壁の不純物対策のために1980年度に行なった炭素および炭化チタン破覆の検討結果について述べたものである。今回の試験には破覆材料として炭素および炭化チタンを選んだ。破覆方法は、炭素が放電分解法、炭化チタンがホローカソード式物理蒸着法とした。膜厚は、20mとした。蒸着温度は、炭素が周囲温度、100C、200C、300Cとした。400C以上の温度では、5m以上の安定な膜が得られなかった。一方炭化チタンは、蒸着温度が周囲温度~700Cで20m以上の安定な膜が得られた。制作膜の性能評価として、平均析出速度、膜厚分布、結晶構造解析、表面および破断面観察、析出膜中のガス分析、組成分布、および熱サイクル試験を行なった。熱サイクル試験の結果、炭素膜は1回の熱サイクルで剥離した。一方、炭化チタン膜は、10~100回の加熱で局所的に剥離した。以上から、JT-60への適用は炭化チタン膜の方が有望である。